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Back Stage 〜旅の途上で出逢った事・想った事《7月》〜

 2日(日)河島英五&ザ・スロートレイン「茨城県新治村農業者トレーニングセンター」
 7日(金)“NormanS”「渋谷 アピア:七夕コンサート」
 9日(日)YUZO & ZOVAN「江古田パイナップルカウンティ」
16日(日)河島英五&ザ・スロートレイン「兵庫県高砂市市の池公園野外ステージ」
18日(火)YUZO & ZOVAN「曼荼羅」
22日(土)河島英五&ザ・スロートレイン「大分県立芸術会館」
29日(土)河島英五&ザ・スロートレイン「高槻市現代劇場」
30日(日)河島英五&ザ・スロートレイン堺市大浜公園」


2000年7月2日(日)河島英五&ザ・スロートレイン 「茨城県新冶村農業者トレーニングセンター」

 私たちが演奏する場所は様々だ。通常のホールや放送局のスタジオ、ホテル、野球場や陸上競技場、競輪・競馬場、スキー場、船の上ってのもある。屋内も屋外もある。お呼びがかかれば、楽器車が行けないような離島なども、スタッフ全員が手持ちで、重い荷物を運び込む。

 気象条件も様々だ。暑いの寒いの凍えるの、風・雨・霧・雷・嵐。それに伴う、交通網の混乱や停電などのアクシデントも乗り越え、演奏を続けて来た。

 お客さまの年齢層も様々だ。20数年も演奏を続けていると、ファンも同様に年齢を重ねる訳で、現在は老若男女入り乱れての客層になってしまった。それでも、行く先々での事情があり、年齢層が偏る場合がある。
 例えば、ホテルのディナーショーでは中高年がぐんと増えるし、また教育関係の音楽鑑賞会などは、最近あまり遭遇しない中・高校生で、戸惑う事もある。

 今日の「農業者トレーニングセンター」も、私たちにとって、いくつかの悪条件が重なった。(誤解の無いように言っておくが、どんな悪条件があったとしても、そこにお客さまが待っていて下さる限り、私たちは最善の努力をする。むしろ、悪条件があったほうが、妙に燃えてしまう性格を持っているのがミュージシャンだ。)

 まず第一に、会場が体育館であること。体育館は音楽を聴く構造にはなっていないので、音の跳ね返りが大きく、聴きづらい。演奏もしづらい。
 第二に、夏に1000人もの人が集まる施設にもかかわらず、エアコンの装置が無い。蒸し風呂状態。暑い!
 第三に、中学の音楽鑑賞会を兼ねていたので、半分の500人は扱い慣れていない中学生で、それも女子が三分の二と多い。
 第四に、コンサート途中に突然の凄い雷雨。雨粒は体育館の屋根を打ち、雷ゴロゴロ、うるさい!列車にも影響は表れ、我々は上野駅まで各駅停車で帰ることとなった。

 リハーサル終了後、英五を中心にミーティングが持たれた。とは言っても、そんな堅苦しいものでは無く、弁当を食べながら、英五がいくつかの案を出し、それについて意見を言い、多数決を取る、といった感じだ。多数決と言っても、その結果が決定になるとは限らない。最後に決断を下すのは、英五だ。
 ネックは「暑さ」と「中学生」だ。蒸し風呂状態の会場での、涼しげな歌は似合わないとして「晩秋」がカットされた。そして、中学生と教育関係者への配慮のため、本番直前に英五自ら、陰マイクでナレーションを入れることとなった。

 結果は大成功!中学生のパワー弾けるコンサートになった。途中、突然降り出した雷雨も、大気を急激に冷やし、会場に安堵の涼風をもたらした。

 「晩秋」の代わりに、「訪ねてもいいかい」を本編の一番最後に持って来た。
渡辺和栄のピアノだけで、英五が静かに歌う場面で、遠くで雷が鳴った。この歌は、ひとりっきりで待つ、彼女の部屋へ訪ねる青年の揺れるこころを歌っているのだが、体育館の屋根を打つ雨と遠く響く雷が、この曲の内容に絶妙な現実感を生み出した。まったくもって、大自然の奇跡的な演出であった。

 この日の参加者には、思い出のコンサートになったに違いない…。

[演奏曲目]
英五ナレーション
 1. 流れる雲
 2. 風は旅人
 3. 旅的途上
 4. じじいになりたい
 5. 時代おくれ
 6. 野風増
谷 和彦コーナー
(融合、SLOW SLOW TRAIN)
 7. 天を歩けそして歌え
 8. 太陽の島
 9. 訪ねてもいいかい
アンコール
10. 酒と泪と男と女
11. どんまいどんまい
12. 何かいいことないかな
13. 元気出してゆこう

以上

 

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